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女と独裁者 高ヒット
2017/3/7 14:19 投稿者: manager (記事一覧) [ 1318hit ]

女と独裁者

愛欲と権力の世界史

 

著 者    ディアンヌ・デュクレ
監訳者    神田順子
訳 者    清水珠代 ベリャコワ・エレーナ  山川洋子 濱田英作

発行所    柏書房株式会社

装 丁    中島かほる
組 版    デルタネットデザイン
印 刷    壮光舎印刷株式会社
製 本    小髙製本工業株式会社

 

独裁者の陰に女あり──訳者あとがき
この本は昨年の初めにフランスで出版され、秋口まで売れ続け(フランス人にとってのんびりできるバカンスは読書の好機である)、たちまち一九か国語に翻訳された。
まさに五里霧中、先が読めない今の時代に戸惑いをおぼえるためだろうか、最近のフランスでは歴史本がよく読まれているそうだ。本書もこうした風潮に後押しされてベストセラー入りしたと思われるが、もう一つ、ニューヨークのソフィテルで女性従業員と「不適切な関係」を持ったドミニク・ストロスカーンIMF総裁(当時)の逮捕、失墜劇も関係しているといえよう。日本でも話題になったが、ドミニク・ストロスカーン(フランスではイニシャルのDSKで呼ばれている)事件は本国フランスを驚愕に陥れた。なにしろ、現職のサルコジ大統領の再選を阻む社会党の候補者となることが確実視され、国民の人気も高かったDSKが女性問題で躓いたのである。
「政治家とリビドー」についてフランス国内で喧々囂々の議論が巻き起こった。ミッテラン大統領が愛人との間に子どもをもうけていた(なお、ミッテランの愛人はこの子どもの母親だけではなく、数え切れないほどいた)ことがさして問題視されなかったように、フランスでは伝統的に政治家をはじめとする有名人の私生活を尊重する、といわれてきた。これは確かにある程度まで真実である。しかし、ラテン系に属するフランスでは「女性に積極的で精力的な男性」こそ「権力を託せる立派な男」だと見なす傾向があったことは否めない。「色を好む」のが「英雄」のしるしである、と考えられていたのだ。しかし時代は変わった。DSKの病的なまでの女癖の悪さは政界やジャーナリズムの世界では知れ渡っていたのに、一切報道されることがなかったことに国民は呆れはてた。政治家と女性のかかわりについて改めて考えさせられたフランス人がこの本に関心を寄せたのは当然の流れであろう。

 

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