プルトニウム消滅! 

脱原発の新思考
著 者 森中 定治
発行所 小石川ユニット
発売元 株式会社 展望社
編 集 赤羽高樹
校 閲 相澤一行
装 丁 田中等
扉イラスト ヒロアキ
パブリシティ・組版 デルタネットデザイン 新井満
印刷・製本 株式会社 シナノパブリッシングプレス
はじめに
私は、二〇〇九年八月末にリタイアした生物学者です。
生物学者といっても、民間企業に勤め、リタイア直前は出向先の子会社で、企業内の安全衛生や環境面での向上などを担当していました。
(中略)分子系統学(三中, 1997;森中, 2005)研究をベースにして、「生物多様性」とは何か、「種」とは何かといったことを考えてきました。
しかし、そうした私個人のライフワークとは別に、未来の日本、未来の世界がどうなっていくのか、人類の行く末が気にかかるひとりの人間でもあります。
たくさんの方が、このままでは日本はだめだと書きます。雑誌にも、新聞にも、個人のブログにも書きます。私もその通りだと思います。
多くの人が主張するように、国会や政府、政党、日本社会を構成している公共の組織、システムなどにさまざまな問題があるのは確かでしょう。でも、結局それらがうまく働かないのは、それを動かしている一人ひとりの人間、そして私も含めて彼らを選びだしたあるいは任せている我々すべて、つまり現代を生きるすべての人間に何か足らないところ、不十分なところがあるからではないかと思います。

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